老齢雑感

ーあのとき僕はこう思ってたんだー

2022-01-01から1年間の記事一覧

懐古趣味と実存

終読(よみおさめ)の続き 1)日本書紀で停滞中 柳田國男の『妹の力』の 読み直しに始まった終読。 (それも二読めの途中のまま) あれこれ紆余曲折しつつ (それが楽しいし、醍醐味) 今、日本書紀の允恭紀。 2)やっぱ基本に帰るのが一番 日本の古代に関…

日本人の寒造り

もがり笛を聞きながら 1)全国的に雪の警報が出ている ここ数日、日本海側で 大雪が続いている。 新潟では、雪に埋もれた車の中で 亡くなられた方もいる。 揚子江上空のでかい高気圧と 日本上空のいくつかの低気圧で いわゆる、西高東低の 冬型の気圧配置と…

子どもたちと漱石先生の攻防

つい連想してしまった話 1)児童公園の廃止騒動 長野の方で、 子どもたちの声がうるさいという 公園脇(?)の一軒の苦情で その公園が廃止になるという 騒動で喧しいです。 実際どんな状況か知らないし そのことに とやかくは、ないのですが 2)漱石先生…

丹生信仰とイワレヒコ

座して勝利を手にする飴 1)丹生(にふ)信仰 『日本神話の考古学』(森浩一)に 伊勢の丹生(にふ)信仰のことが 書いてあります(第4章)。 近畿では、 伊勢の奥山・飯高郡(三重)や 高野山近辺(和歌山)、 金峯山の吉野(奈良)などに 丹生の神を祀る神社…

イワレヒコは海人系の人なのか

サッカーの初陣勝利を 横目にしつつ 1)森浩一先生の古代論 森先生の 『古代史の窓』 『日本神話の考古学』の 2冊を読んだだけのはなし なんですが (いずれも、90年代の本で、 またまた、遅れ馳せながらの 読書ではありますが) 面白さ満点です。 2)文…

ことば好きの世界

ことばが好きな人たち 1)考古学の森浩一先生の本 『古代史の窓』が面白くて 『日本神話の考古学』へと 先生の本続けて読んでいる途中、 209p「日下」を「クサカ」と読む ことについて、森先生が 「なお、発音のうえで、 クサカとヒノモトがどのように 関…

日本はトンボの国なのか

また、すきな語源話です 1)日本はトンボの国? 記紀神話とか柳田國男とかの 関連の検索していると 秋津洲(あきつしま)のアキツは トンボのことで、 「日本はトンボの国」みたいな 見出しにしょっちゅう出会います。 それでいいんだろうか? と、 ずっと…

読み残しも、読んでおこう

本を減らすために 1)本田靖春『誘拐』筑摩文庫を読む 本書は、元、1977年6月~8月に、 月刊誌『文藝春秋』に連載され 1977年9月に文藝春秋で単行本化、 1981年筑摩書房から文庫化された。 数々の賞を受賞した、昭和の ノンフィクションの名作の一つ。 …

「唐突」ですが

他人のこと言えた義理じゃ ないですが 1)唐突という字を手書きしようとし 「当突」と書いて いやちがうと思ったものの 「トウ」の字がなかなか 出てこない。 2)ネットでは難儀しないけど タイプして「唐突」と出て そうだそうだ、と思ったものの、 そも…

「朝令暮改」か「改むるに憚ること勿れ」か

前進するのはいいことじゃ? 1)朝令暮改? 昨日(2022/10/19)の 参議院予算委員会の質疑で、 岸田首相が、 前日と逆になる答弁をして 注目を集めています。 旧統一教会に 解散を請求するための条件(要件) として、前日(18日)には、 (今までに一度も出…

本は2度読もう 『妹の力』余談

1)むかし読んだ本に手が伸びる 相変わらず『妹の力』読んでいて 記紀の天地創造の神々とか気になり むかし読んだ『神々の系譜』 (松前健著 1972PHP研究所)を 棚奥から引っ張り出す。 2)2度読むおもしろさ いやあ、面白い。 この本を、むかし読んだ時…

爪切りの今昔

日常のなんちゃって民俗学 1)爪切りが消えた 爪が伸びたので 切ろうと思って 爪切りを探して 無いのに気づく。 また、いつものように ついどこかに置いて それが思い出せない あのパタン? 2)机上範囲の捜索 室外では使わないので ありそうな机上範囲、 …

Wiki との付き合い方 『妹の力』余談

相変わらず『妹の力』読んでます 相変わらず、ネット検索しつつ 読んでます。 1)検索していて気になったこと 第3稿「玉依姫考」の第5段 山形県 の羽黒山の「伊氐波神社」(いではじん じゃ)の伝承の創建者・蜂子皇子(はち このみこ)について、柳田國…

思い込みの記 佐野真一さん亡くなる

佐野真一さんが亡くなりました 1)毎日新聞記事(9/27(火) 11:49配信) 『「東電OL殺人事件」 「だれが『本』を殺すのか」 などで知られるノンフィクショ ン作家の佐野眞一(さの・しん いち)さんが26日、肺がんのた め亡くなった。75歳。葬儀は近 親者で…

崩れだした パラレル・ワールド

気が重い 1)ロシア人には晴天の霹靂? 9月21日、ロシアで部分的な軍事動員 令(=命令)が出るやいなや、国外脱 出を図りたいロシアの人々が、航空券 予約に殺到したそうです。 今回の軍事作戦は "戦争ではない" から、一般国民に徴兵はかからないと い…

八重山のヨブ記 『妹の力』余談

1)八重山のヨブ記? 八重山諸島の石垣島にある、名蔵御嶽 (のーらおん/なぐらうたき)にまつわ る伝承。 神に恭順な妹・オモトオナリに比べ、 神に暴虐を働く長兄・ハッカネの罵詈 雑言ぶりは、旧約聖書のヨブの神への 罵詈雑言の、"豊饒さ"を思い起こ…

ぼたもち 語源話

福岡県飯塚市の「ぼた山」 付近を散策する動画を観ていて ふと気になりました 1)世間では "ぼたもち"の語源として、牡丹の花 に似てるからとか、牡丹の咲く時期に 食べるからとか、 けっこう確定的な書き方がしてあるん ですけど・・ ぼた餅は、牡丹の花…

『妹の力』最近の研究

こういう発見とっても嬉しい 1)『妹の力』の2読めに突入し 1読めではスルーしてしまっていた、 「玉依彦の問題」の第10段にある"常 陸鹿島の物忌"というワードをネット 検索して、 「女性神職者"物忌"の実像をめぐっ て」 ー平安前期現出の"物忌"…

モスクワ地方区議会で反プーチン?

本当? 1)今朝のヤフーニュースから 『モスクワの地方区議会、プーチン大 統領の辞任を要求』 9/11(日) 6:41配信 テレ朝NEWS 『ロシア軍、イジューム撤退へ ウク ライナ軍が要所を奪還』 9/11(日) 2:00配信 朝日新聞 2)いずれも朝日系のニュース イジュ…

『妹の力』

あちこちシナプスつながります 1)『妹の力』 "いもうとのちから"ではなく、 "いものちから"と読みます。 一言でいうと、日本の古代に、 女性がどんな存在だったか ということを 推し量ろうとする本です。 著者は民俗学のパイオニア 柳田國男。 昭和15…

悩んで生まれた「反カルト法」

フランスも同じように苦しんだらし い。 1)教団側の反攻 前回書いたTBSの番組に 教団側が嚙みついてきたそうです。 『日テレの次はTBSか 旧統一教会系団体が「膳場貴子」 名指しの抗議文提出で大波紋!』 の見出しで、 9/8(木) 5:15配信の東スポの記事…

純真・無垢な人たちを利用する装置

あくまで、ほっこりの所感です 1)昨日あのあとネットをググって 元信者だったという5人の女性に TBSの膳場さんが話を聞いている 動画を観ました。 世間をしらない 入学したての大学生が 勧誘を受けて サークル活動のようなのりで のめり込む というような…

ウン百万円、ウン千万円の魅力はどこに

旧統一教会問題、最近喧しいです 1)いやあ、わからんです 旧統一教会です。 2)同団体の宗教原理に 日本はエバの国。 韓国はアダムの国(?)だから、 日本は韓国に貢がねばならない というものがあるそうです。 3)クローズアップ現代で 同団体の日本人…

バリカンとクリップと快走帆船

カタカナ語には用心が必要です 1)VOAの記事を読んでいて "clipper"という単語が出てきて Google翻訳で訳したらバリカンの ことだった。 バリカンの語源が気になって また、あれこれググっていたら 「考える人」というwebマガジンの サイトのなかに詳しい…

地獄の道は善意で舗装

本日のボイス・オブ・アメリカの ネット配信VOA Learning Englishより 'The Road to Hell Is Paved With Good Intentions' (voanews.com) 20220821 1)本日のある記事の見出し 'The Road to Hell Is paved with Good Intentions' 「地獄への道は善意で舗…

サイコスリラーの時代感性

前回の続き 1)ロアルド・ダールの短編 「The Sound Machine」 を読んで なんとなく、前回のモヤモヤが 解消された気がしました。 ほっこりが読んだのは 桐原書店1972初刊の 『SOMEONE LIKE YOU』 学生向けの読本で、 Man from the South The Wish The Soun…

救いのないサイコスリラー?

あくまでも個人の感想です 1)変な小説 前回書いた freckle(そばかす) が出てきた英文というのは ロアルド・ダールの短編小説 「南から来た男」(Man form the South)という作品。 ロアルド・ダールは、映画の 「チャーリーとチョコレート工場」 の基に…

今さらの そばかす

今さらな話です。 1)「そばかす」ということば 英文読んでたら freckle という単語が出てきて 辞書引いたら「そばかす」のこと だった。 その瞬間ひらめいた 「そばかす」って、えーっ、 もしかして「蕎麦のカス」? ピンポーンでした。 蕎麦の実の殻のカ…

むずかしい本棚の整理

まだ何か知りたがっている 1)何もする気はしない中 月1回の紙類の回収日に合わせ 本棚の整理を行った。 造園会社に就職した昨年11月前の 9月、10月の2ヶ月間にも それまでの勤め先がらみの本を かなり整理しましたが、 その続きといった感じ。 2)なかな…

毎日が日曜再び

何もする気がしない日々 1)やはり退社しました 7月31日を以って 造園会社を退社しました。 理由は、前々回書いたようなこと。 まあ、ざっくり言うと 65歳になりなんとする身には 少しハード過ぎた、 ということに尽きるかと。 2)7月29日(金)が最後の日で…