老齢雑感

ーあのとき僕はこう思ってたんだー

救いのないサイコスリラー?

 あくまでも個人の感想です 

 

1)変な小説

 

 前回書いた freckle(そばかす)

 が出てきた英文というのは

 ロアルド・ダールの短編小説

 「南から来た男」(Man form

 the South)という作品。

 

 ロアルド・ダールは、映画の

 「チャーリーとチョコレート工場

 の基になった小説を書いた小説家で

 日本で言うところの戦中戦後派的

 時代人。

 

 宮崎駿はファンだったらしい。

 

 別に、その作品紹介とかを

 するつもりなんかないんですが

 読んだら頭ん中????で

 つい。

 

 

2)気色悪いおやじの話

 

 ジャマイカのホテルの

 プールサイドのデッキチェアで

 語り手(主人公?でもなさそう)が

 ビールを飲んでいたら

 

 南米(スパニッシュ?)訛りの

 小男がやってきて、話し込み、

 そして、その小男は、

 やはり泳ぎに来ていた、寄港中の

 米海軍の訓練船の若い兵士に

 声をかけて、

 

 若い兵士がライターを10回

 失敗無く点火させたら

 車のキャデラックを提供し

 失敗したら、兵士の左手の小指を

 切って受け取るという賭けをする

 という気色悪い話。

 

 

3)小説の意図がわからない

 

 最後のほうで

 小男のパートナーらしき女性現れ

 小男が、精神異常的なことが

 わかりつつ、どうしようもない

 気色悪さ味わうのだけど、

 

 語り手(主人公)が

 おバカな賭けを積極的に

 止めようとしないとか

 

 話がだんだん進んで

 この「賭け」が

 なにかの比喩とか、

 最後に大逆転のオチ話とかも

 なさそうだと感じた瞬間、

 『なんじゃこりゃー』と

 この小説に関し、ネットを

 検索しまくってしまった。

 

 

4)ブラックユーモア?

 

 ロアルド・ダール

 風刺やブラックユーモアが

 持ち味らしいんですけど、

 

 「南から来た男」の不気味さも

 ブラックユーモアで

 ひと括りなんでしょうか?

 

 ヒッチコック的、サイコスリラーな

 話、作品かとは思いますが、

 どぎつい印象に過ぎて、

 小説としての滋味のようなものが

 ほとんど感じられません。

 

 どっかに、この短編を

 高評価した文章がないものか、

 それを読めば、自分に欠落した

 この作品の味わい方が

 わかるんじゃないか、

 

 あるいは、自分の英文読解力の

 貧弱さのポイントとかが

 わかったりするんじゃないかとか、

 思ったのですが・・

 

 なかなか見つかりません。

 

 高評価ということばは

 散見するのですが、

 なにがどういいのか具体的な部分が

 なかなか発見できないのです

 

 

5)同じ思いのブログ発見

 

 あれこれ探し回って

 「みすてり生活」さんの

 (2006年2月5日付)

 「『南からきた男』はおもしろい

 のか」に、ほっこりと全まったく

 同じ思いが綴られているのを発見。

 

 だから、やっぱ、この話読んで

 戸惑ってしまう人はいるようです。

 

 ひっかかってしまう派と

 ひっかからず、するっと

 恐怖を味わって楽しむ派がいる?

 

 なんの違いなんだろう。