老齢雑感

ーあのとき僕はこう思ってたんだー

支持率低迷も悪くはない? でもねぇ。

 

 なんだこの既視感は

 

1)岸田さんがまたいろいと釈明している

 

  【速報】岸田首相「デフレ完全脱却の経済対策」と説明 

  会見で減税などの意義を強調

  2023/11/2(木) 18:12配信 FNNプライムオンライン

 

     「岸田首相は2日、所得減税などを柱とした

      新たな総合経済対策を閣議決定したことを受け、

      記者会見を行った。」

 

  例の如くドンブリ勘定圧縮要約すると

 

   ●例の低所得者向け「価格高騰重点支援給付金」3万円を

    さらに7万円追加した10万円を低所得者に年内から年明けくらいで給付

 

   ●一般向けには春闘で、2023年度を上回る賃上げを自分が先頭に立って

    経済界に働きかけ、そのあと

 

   ●このところ話題だった4万円の減税というやつを来夏のボーナス時期と

    被らせて実施することで、減税策以上の手取り感を実感してもらうつもり

    (せこい!)

 

   ●赤字の中小企業や医療法人等も活用できる賃上げ税制も拡充

 

    (※給付とか減税とかの施策の趣旨とか、防衛増税先送り、

      少子化支援策財源云々等々は、岸田さんの思いの話のようなので割愛。)

 

  まあ、ざっくりそういうことらしい。

 

 

2)なんとなしの既視感

 

  専門家の方々が言っているような、解散したくてもできない

  岸田首相の支持率低迷による総裁選に向けた筋道づくりとか

  意地悪な見方をしようと思えばいくらでもできる、

  紛う方なき支持率低迷状況なんですが、

 

  あれ、この状況、前にもあったよね

 

  という気がして、遡ったら

  2022年10月22日の

  『「朝令暮改」か「改むるに憚ること勿れ」か』で

  以下のようなことを書いておりました。

 

  

3)2022年10月20日の駄文の一部再掲

 

      4】支持率低迷も悪くはない

 

         かつての民主党政権の混乱の

         トラウマから抜け出せない

         支持政党なしの大多数の国民が

 

         岸田首相の政権当初の「支持率」を

         支えたサイレント・マジョリティ

         今は、「支持率低迷」の立役者たち

         だと思うのです。

 

         (おそらく今の若者は、親たちの、その

          気分だけをしっかり受け継いでいる)  

  

         

         自民支持ではないんだけど

         必ず狭小な路線対立の仲間割れで

         支持者を失望させ

         自分たちのメンツのために

         社会や国民生活を混乱させさえする

         ダメ野党璉にだけは

         絶対投票したくないと

         思っている人たち。

 

         選挙には行かないけど

         かかってくる電話や街頭アンケートでは

         支持の白黒を回答する人たち

 

         安倍国葬で大失敗した岸田さんは、

         その存在を無視しては

         自分の政治生命の命取りになると

         心底、思い知ったわけです。

 

         ある意味、

         支持率調査による支持率は、

         選挙の一票に優る力を

         現に今は持っていると言って

         いいんじゃないでしょうか。

 

         そして、それは

         地元の権益とか人脈とかしがらみで

         がんじがらめの選挙の一票に比べれば

         より純粋な政治判定の意識表出なんじゃ

         ないでしょうか。

  

      5】支持率を活用できるか

 

         岸田さんは、この

         サイレント・マジョリティ層受けの

         政策に努め、

 

              ビジョン無く、場当たり的、

              指導力不足で、空気が読めず、

              カリスマ性も欠乏・・・、

 

         といった批判を撥ね返し、

         世論に応える政治で、

         支持率のV字回復できるのか?

 

         それとも、

 

         自民内部のしがらみ断ち切れぬ

         どころか

         自民内の反岸田スクラムで、

         孤立を余儀なくされ、

         より大きな失望感を、国民に

         与えながら自滅していくのか?

 

         政権基盤が弱いというのは、

         しがらみが薄い

         ということでしょうから

         その点を逆に生かし、

         支持率を味方につけつつ、

         思い切った政策を

         思う存分やったほうが

         いいんじゃないすかね。

 

         ていうか、それしか岸田さんには

         ないんじゃないでしょうか。

 

 

4)前回は安倍国葬の大失敗のあとだったですね

 

   安倍国葬が大失敗して

   支持率が急落したあとの

   旧統一教会をめぐる論戦の中で

   (宗教二世の方への関心が高まったりした中で)

 

   岸田さんは

   旧統一教会への解散請求条件の捉え方を

   一日でがらりと変えたことがあったんですね。

   

   支持率(世論)を気にして動く。

   そういう姿勢を、

   (主体性の無さ臭がプンプン香るものながら)

   

   マイナス評価だけするのでなく、

   国民の声を聴くというプラスに捉えて

 

   支持率下げて国民の方を向かせる

   みたいな趣旨だったわけです。

 

   それと、この頃でしたか並行して

   マイナカードの普及の徹底化を狙った

   健康保険証の2024年秋での廃止案が出て

   こちらもメディアでの抗議が連日盛んでした。

 

   マイナポイント効果で

   マイナカードの普及が進み

 

   ここまでくればもう

   仕上げに入っても大丈夫だろう

   みたいな感じだったんじゃないすかね

 

   国民に退路を断たせるみたいに

   保険証廃止を打ち出された。

 

   いや、それは少し話が一足飛び過ぎるだろう

   という、素朴な抵抗感がぱっと広がり

 

   と同時に、マイナカード既発行分の発行ミスとか、

   いろいろと片付いていない問題とか

   あれこれでてきて、再度総点検をするとか

   それも、そうとうな費用になるとか

   そのころは、そっちのほうが

   大騒ぎしていたわけです。

 

   (総点検の結果はまだ確か聞いていない?)

   

   

5)で、その後どうだったかと言えば

      

   あのあと、防衛増税の件があり、当初は、

   中国とか北朝鮮などの不穏な動向の中で微妙に受けとられ

   異次元の少子化対策も、キャッチフレーズ段階では、

   微妙に受け止められながら、

   

   コロナの感染対策五類移行とかがあって

   そのことは国民もなんとなくホッとして

   支持率も微妙に回復するかに思えながらも

 

   防衛増税、異次元の少子化対策

   増税面の詳細がだんだん明らかになるにつれ

   次第に反発感も明確化していき

 

   5月の広島サミットで

   それも一服するかと思われたら

   息子がそれをぶち壊し

   (閣僚の不祥事とはかもっとまえだったか)

   

   支持率は異様な「低位安定期」に入り

   つまり岸田不人気の公認感がいよいよ増すなかで

   「増税〇〇〇」といった誹謗フレーズが公然と語られ出し

 

   その気分を打破すべく

   岸田さんは「減税、経済」と叫び出し

   

   そして、本日の記者会見があったというわけです。

   

   デジャビュですよね。

 

 

5)何をしたいのかわからない

 

   少なからぬ方がそういうことを述べられておられますが

   同感です。

 

   もっと、ほんとに今後の日本にとって重要なことを

   真剣に分析して、短期、中期、長期に

   これからどうしていくべきかを国民に真剣に訴えていたら

   

   「反対のための反対」にも辟易している多くの国民は

   真剣に耳を傾けたと思うんですよね。

 

   いや、そういう、ことこそ聞きたいんです。

   国家100年の大計とかを本気で考える政治家の声を

   みんな聞きたいんですよね。

  

   政権基盤の脆弱な岸田さんは

   国民世論を味方につけるのが一番だったと思うんですけど

   そうはなさらなかったようですね。

 

   残念です。    

       

 

6)閣僚の任命責任

 

   閣僚の不祥事があると

   総理の任命責任ってことばをよく聞くんですけど

 

   おそらく、

   それぞれの閣僚は所属派閥から

   押し付けられた人たちでしょうから

   岸田さんも

 

      「んなことおれに言われても」って

 

   内心思ってんじゃないすかね?

   ゲスの邪推ですけど。  

  

   じゃないと、どう考えたって

   あの人も、この人も

   ありえないでせう。