老齢雑感

ーあのとき僕はこう思ってたんだー

「誠実の注射」は日本が十八番?

  ゼレンスキー演説   

 

1)「誠実の注射」

 

 昨日のゼレンスキーの

 オンライン演説の中で

 「○○の注射」というところが

 よくわからなかったので

 

 ネットに上がっている全文を読んだら

 見当たらなかった。

 

 えっと思ってほかの「全文」も見たら

 あった。「誠実の注射」だった。

 

 なかったのは毎日新聞

 あったのは朝日新聞AERA)だった。

 

 

2)気になってもう一つ見る

 

 TVで聞いての疑問だったので

 ゼレンスキーが語ったのは

 間違いない筈とおもいつつ

 念のため「ログミー」というところが

 掲載していた「全文」も見たら

 ちゃんと「誠実の注射」とあった。

 

 

3)訳出のまるめ処理?

 

 毎日の訳文とAERAの訳文を比べると

 毎日は数か所、AERAは1か所

 訳文としてまるめられている

 (省かれている)。

 

 訳出時に、読者に、

 内容をよりわかりやすく伝えるため、

 あるいは原意にそうため、

 まるめ(省略)処理が行われる

 ということ自体は

 問題ないと思うのですが・・・

 

 

4)2点気になる省略

 

 毎日新聞の省略で

 2点気になる箇所があります。

 

 1点は、上述の「誠実の注射」。

 確かに日本語としては、

 なじまない表現で、かつ、

 具体的に何を指すのか明確でない

 抽象的な表現だとは思うのですが

 

 機能しなかった国際機関、

 とりわけ国連の安保理

 機能させるための「キーワード」

 としての一言なので省かない方が

 よかったんじゃないかと

 思う次第です。

 

 2点目は、ロシアへの経済制裁

 ロシアとの貿易禁止導入を要請する部分

 その規模をゼレンスキー氏は

 「その投資は、今後のロシア5年の投資

 になります」

 と見込んで?語っているのですが、

 その裏付けとかに根拠の薄弱性を

 感じてなのか毎日では省いています。

 

 でも、こういう歴史的な演説で

 行うべきではなかったんじゃないかと

 あくまで個人の意見です。

 

 

5)調和を重んじる国日本

 

 この演説自体は見事だったと思います。

 近しいEUの人々の心を揺さぶった

 EU議会での演説に比べれば

 抑制の効いた感じでしたけど

 

 他国侵略の非に的を絞って

 今絶対に屈服できない意志を表明し、

 多くの国へ協力を仰ぐ。

 そしてこれから先も、今回のような

 非道な侵略が繰り返されないための

 新たな国際ルール創出への期待を語り

 その中で、日本の

 「調和を作り、維持する能力」の高さ

 に触れています。

 

 ああ、日本はそういう見方を

 世界からされているんだなあと

 ぐっとくるものがありました。

 

 

6)一周回って日本の出番?

 

 「調和を作り、維持する」能力への

 世界の期待があるんじゃないでしょうか

 

 それは、

 非武装中立にしか平和がこないとか

 軍事大国化にしか平和がこないとか

 いうような、戦後の固定観念を凌駕する

 グローバルな時代の要請に応える

 新たな、日本の新境地なんじゃ

 ないでしょうか?

 

 日本人や日本の政治家

 なかんずく首相とか

 もっと自信をもって世界平和を語り

 貢献していいんじゃないでしょうか?

 

 もちろんその際

 アメリカの核の傘下問題とか

 整理すべき難題は多々あると

 思うのですが

 

 今回世界が認識し合った

 他国侵略の絶対非を基軸に

 日本の役割を考えるなかで

 憲法改正とかもじっくり

 協議していくべきなんじゃ

 ないでしょうか?

 

 

7)そういった意味合いからも

 

 「誠実の注射」の部分は

 省いてほしくなかったんですよね。