老齢雑感

ーあのとき僕はこう思ってたんだー

花の園芸名は学名優先?

 

   園芸種の花の反撃?

 

1)草花の数の多さがまず厄介

 

  造園施工管理技士試験の

  過去問やってて難儀なのが

  植栽する草木に関する問題です。

 

  土木とか、肥料とかの

  難しい話は難しくても

  一渡り読んでしまえば

  要点つかめるわけですが、

 

  植栽の花は

  やたら数が多くて

  花の名前並べられて

  宿根草はどれとどれ?

  みたいな問題が一番やっかいです。

 

 

2)野草はなんとなくわかるのですが

 

  ほっこりが造園系の会社に

  第二の人生入社したのは

  樹木や野草が大好きで

  山と渓谷社の『日本の樹木』や

  『日本の野草』ほかの

  いろんな図鑑を三十代のころから

  見続けて来たり

 

  若いころ巨樹観察ツアーとかに

  参加したりもしてきて、

  草木にかかわるような仕事が

  したかったからなので、

 

  樹木や野草は

  興味のない人よりは

  分かっていると思ってたのですが

 

  「人の思惑の外にある」

  野辺の野草ばっかりに目が行って

  (庭のない住まいなので)

  庭づくりという観点から

  花を見ることがなかった。

 

  今、そこを突かれている

  みたいな気がしております。

 

 

3)加えて花の呼び名がまた厄介

 

  例えば、ハナゾノツクバネウツギ。

  去年の11月に都内で

  バリカン掛け(刈込剪定)したですが

  会社の人たちは、

  ハナゾノツクバネウツギとは呼ばず

  「アベリア」と呼んでました。

 

  アベリアは学名で

  学名を優先するNHK出版さんの

  「趣味の園芸」のサイトでも

  「アベリア」が見出し名で

  ハナゾノツクバネウツギは和名として

  別記されております。

 

  山と渓谷社の『日本の樹木』では

  和名が優先され、アベリアは別名

  として別記されておりました。

  逆だったのですね。

 

  だから、園芸の世界では

  全部が全部ではないようですが

  学名優先らしいというのが

  なんとなくわかるのですが

 

 

4)カタカナ呼称の混乱もある?

 

  同じように昨年11月刈込剪定した

  カイヅカイブキは、

  勤め先では「コニファー」と

  呼んでおりました。

 

  NHK出版さんの「趣味の園芸」で

  「コニファー」を検索すると、

  「イトスギの仲間」「カルーナ」

  「コキア」「ニオイヒバ」

  「ビャクシンの仲間」「マツの仲間」

  の6種が呼び出されます。

 

  これは、結論を先に言えば

   「コニファー」が、

  実をつける針葉樹の総称のためらしく

   「カイヅカイブキ」で検索すると

   「ビャクシンの仲間」がヒットして

  ビャクシンの仲間の一つとして

  名前が記載されています。

 

  勤め先では「コキア」は

  コキアと呼んでいたので

   

  若干の混乱も含みつつ

  現場で皆が呼ぶ呼び方が

  受け継がれているということでしょう。

 

  ただ、

  現場の呼称は

  発注側の指示書に基づいたものなので

  ほっこりの勤め先だけの混乱ではなく

  業界ぐるみである場合もあるかもしれませんし

 

  和名より学名優先という流れの中で

  耳慣れたり、耳に目覚ましかったりする

  カタカナ名が一部で

  一人歩きしているといった現象も

  含まれたりしているのかもしれません。

 

 

5)話を元にもどしますと

 

  人の思惑を反映する新種が

  日々生み出されている園芸種の

  膨大な花々が、全部でないにしても

  学名優先のカタカナ優先、

  らしいのです。

 

  これまで「キランソウ(地獄の釜の蓋)」で

  覚えてきたものが

  「アジュガ」なんていう

  なんの方向性も感じられない

  味気ない呼称で

  覚えなおさなければならないしんどさ。

 

 

6)分類も変わっているらしいのです。

 

  ついでに書いてしまうのですが、

  近年のDNA研究の進展によって

  APG分類っていう

  被子植物のDNAに基づく分類が

  2000年の前後ごろから導入されてきていて

  

  たとえば、

  自分が持っている図鑑ではどれも

  ユリ科ワスレグサ属とされていた

  ノカンゾウとかゼンテイカニッコウキスゲ)が

  ススキノキ科(wiki記載)になったりしています。

 

  花の形でユリの仲間とされていたものが、

  DNAで別の仲間と分かったのですね。

 

  ワスレグサ属の根元の方からの葉の出方と

  ユリ科ユリ属の茎から出る葉の突き方

  全然違いますからね。

 

  ただ、新しい分類では

  科のつけ方に一部混乱がある

  ということも、あるらしいのです。

  (例えば、東北大学植物園の米倉浩司先生の

   「分類体系の変遷とAPG分類体系の説明」pdf)

 

   もちろんこのことは

  造園施工管理技士試験には

  全くといっていいほど

  影響ないのですが、

  花情報を整理する際に

  気になってしまう話だと

  思った次第です。

 

  2000年代、2010年代までに

  発行・販売された紙の植物図鑑は

  ほとんどが昔の分類のままですし。

  

 

・・・・追記・・・・・・・・・

 

  本日、椅子に腰かけて

  あぐらを組んだ。

  

  骨折依頼、ずっと

  怖くてできなかったことです。