老齢雑感

ーあのとき僕はこう思ってたんだー

4/2(土)NHK ETV特集 ウクライナ侵攻 私たちは何を目撃しているのか

  NHK ETV特集 

 『ウクライナ侵攻 私たちは何を目撃

  しているのか 海外の知性に聞く』

  を見ました。

 

1)ウクライナ危機とは何なのか

 

 ウクライナ危機で我々は

 メディアを通じ何を目撃しているのか

 それを、

 ロシア、ウクライナ両国の歴史と

 関係性に非常に深く係わってきた

 以下の三人の

 世界的知性へのインタビューを通じ

 ひも解こうとする番組でした。

 

 ◎スベトラーナ・アレクシエービッチ

   ノーベル賞作家、ベラルーシ人 

 ◎ジャック・アタリ

   経済学者・思想家、フランス人

 ◎イアン・ブレマー

   国際政治学者、アメリカ人

 

 このお三方が、どんな風に

 ロシア、ウクライナと密接な関係を

 もって来たか、それは番組を見れば

 よーくわかります。

 

 そして、そういうお三方の立場から

 発せられることばが今回の侵攻を

 考える上でとても大きな示唆を

 与えてくれるということも

 番組をみれえばよーくわかります。

 

 

2)「冷戦後」の意味合い

 

 「冷戦後」が一つの焦点として

 浮かび上がっていました。

 

 (ジャック・アタリ氏は、

  冷戦は終わっていたのではなく

  今まさにその終幕を迎えつつある

  というような見方でした)

 

 (以下ドンブリ勘定要約)

 

 冷戦後の世界において

 ロシアは世界から無視され続けた

 ロシアも世界にコミュニケートする

 努力を怠ったが

 西側もいくつかの危険なシグナルを

 感知しながら、身を乗り出しはせず

 積極的な関与をあえて行おうとは

 してこなかった。

  

 世界から「疎外」された状況の内側で

 大ロシアというかつての民族の野望が

 再び頭をもたげる事態を許して

 しまっていた。

 

 

3)ロシア人を受け入れねばならない

 

 (ドンブリ勘定要約)

 

 ロシア人を疎外しつづけるのではなく

 様ざまなかたちで関わり続けること、

 ロシア人を受け入れることこそが

 ロシア人との民主的で自由な関係を

 損なわない大事な手立てである

 

 

4)やはり「戦争の親玉」たちの問題

 

 番組の中では「明文化」はされて

 いなかったのですが

 

 イアン・ブレマー氏が

 西側のロシア不介入のスタンスは

 アメリカの防衛産業にとって

 好都合だったというようなことに

 触れていました。

 アメリカ内とロシア内の不良勢力の

 利害は「一致していた」のだと

 言ってました。

 

 対立を歓迎する勢力が

 向こうにもこちらにもいる問題です。

 

 

5)ロシア侵攻は絶対に認められない

 

 今回のロシア侵攻に対して

 妥協したり容認したりすれば

 中国は西側の不作為の程度を学び

 必ず領土侵攻を模倣する。

 

 台湾やその先には日本にも

 食指を伸ばす。

 

 しかし、そういう動きを

 核では抑止できない。

 そういうところに

 世界は立ち至っている。

 

 

6)不作為は許されない

 

 諦めてはいけないし

 働きかけなければならない。

 不作為は許されない

 

 ざっくり言うとそういうような

 内容だったかと思います。

 

 

7)たくさんの人に見てもらいたい

 

 勝ち負けで問題は決着しない。

 そういう次元にわれわれは

 立ち至っているということを

 どうやって世界の共通認識に

 高めていけるのか

 

 問題はそういうことだということを

 教えてくれる番組でした。

 

 出来るだけ多くの人に

 見てもらいたいと思いました。