老齢雑感

ーあのとき僕はこう思ってたんだー

戦争の親玉

 

  ニール・ヤング~ボブ・ティラン

 

1)ニール・ヤングの怒り

 

 ニール・ヤング

 音楽等のデジタル配信サービスの

 スポティファイに対し1月24日

 自分の楽曲の全削除を要請し

 1月26日実際に全部削除されて

 いたらしい。

 

 これは、スポティファイが

 配信している娯楽番組が

 コロナ・ワクチン接種に対する

 誤った情報を流しているとしての

 ニール・ヤングからの

 抗議によるものらしい。

 

 町山智浩

 「アメリカの今を知るTV」で知る。

 

 

2)ロバート・フリップの怒り

 

 ニール・ヤングのその件の

 元ネタ探そうとしたら

 ロバート・フリップ

 妻のトーヤといっしょに

 ニール・ヤング

 「Rockin' in the Free World」を

 ロシアのウクライナ侵攻への

 抗議の意味で唄っているのを

 見つけた。

 

 3月6日のアップなので

 まだ、ほやほや。

 

 

4)70年代洋楽ファンのカリスマ

 

 ニール・ヤングと言われても

 ロボート・フリップと言われても

 知らない人たち、世代には

 さっぱりでしょうね。

 

 でも、ググればすぐにわかるから

 説明は省きます。

 

 (ロバート・フリップ

  なんだか際物コミック・バンドの

  おじさん風ですが、

  シリアスとカリカチュア(戯画)が

  なんの違和感なく併存する

  サザンの桑田佳祐みたいなもん、

  とりあえずそう思っていいかと

  思います。

  変わってしまったと驚く向きも

  ありますが、

        Giles,Giles & Fripp 時代の

  『The Cheerful Insanity』を

  聞けば、わかります。)

 

 70年代洋楽ファン

 なかんずく、ほっこりにとって

 この二人は、今風にいうと

 偉大なカリスマ。

 

 ほっこりのカラオケの十八番は

 ニール・ヤング

 「Heart of Gold」と

 キング・クリムゾン

 「The Book of Saturday」

 だったりします。

 それと、

 

 

5)スティングの静かな怒り

 

 スティングもつい最近

 静かな怒りを込めて

 『Russians』をユーチューブに

 アップしていました。

 

 この曲は、冷戦時代の

 1984年の作品です。

 これも、車ん中なんかで

 カーステレオと一緒に

 大声で歌ったりした

 もんですが・・・

 

 

6)そのころからの違和感

 

 「僕はロシア人だって

  子どもたちを愛してるって

  願っている」

 

 って歌詞は、いささか

 西側からの視点が過ぎないか

 とずっと引っかかってました。

 

 (このころは今みたいに

  他国の情報にいつでも

  アクセスできるなんて

  時代じゃなかったという

  時代感性の問題がここに

  一枚挟まってますが、

  長くなるので省きます)

  

 

7)ある国の人が異質ってことはない

 

 どこの国の国民も

 人殺しが望ましいなんて

 おもっちゃいないんです。

 

 でも、戦え、憎めって

 いう人たちにそそのかされて

 敵は鬼畜米英とか

 だんだんみんなで言い出していく。

 

 戦争というものの原理は

 ほぼ、そういうものだって

 断言していいと思うんです。

 

 しかし、帝国主義の時代から

 第二次大戦のころまでは

 まだ、全世界が近代の

 植民地主義の悪夢から

 抜け出せていなかった、

 そういうしがらみを

 どこの国も引きずっていたと

 思うので、

 

 その頃の戦争を裁くのは

 なかなか難しい面があると

 思うのですが

 

 今は、もう、全く

 そういう時代ではなくなってます。

 

 

8)戦争の親玉

 

 ニール・ヤングの怒りも

 人としての冷静さを欠いた

 不確かな激情の中へ

 人々を煽り立てようとする

 非人間さへの怒りだと思うのです。

 

 そういったことをあれこれ考えながら

 ボブディランの『戦争の親玉』をふと

 思い出すのは自然な流れだと思います。

 

 この歌の歌詞も

 今もいささかも古びていないどころか

 今の状況にもほぼ当てはまります。

 

 

・・・追記・・・

 

 第二次大戦(太平洋戦争)の頃の

 評価は難しいと書きましたが、

 

 『失敗の本質』という本の中で

 書かれているような問題とか

 満州での「民間人置き去り事件」

 とか、

 

 (ほっこりは、この方面あまり

 詳しくないので、探せばもっと

 いっぱいあると思いますが)

 

 戦争の内部で行われた

 非人間的な所業まで

 判断保留すべきと思うわけでは

 ありません。

 

 むしろそこら辺はむしろ

 是々非々を徹底的に議論し

 断罪すべきを断罪することが、

 今回のような事態の勃発への

 一番のバリアづくりだと

 思います。